MENU

海洋散骨とは?費用・流れ・マナー・気を付けるべきことを解説

(※本記事には広告・プロモーションが含まれる場合があります)

目次

海洋散骨とは

遺骨を海へ散布する散骨方法のこと

海洋散骨とは、亡くなった方の遺骨を粉骨(微細な粉状にすること)し、その粉末を海へと散布する行為を指します。こうして遺骨を海に還すことにより、亡くなった方を自然の一部として永遠に記憶する方法の一つです。

法律上の問題はない

海洋散骨には法律上の問題は存在しません。しかし、遺骨をそのまま海へ散布する際には墓地埋葬法に基づく自治体の許可が必要となります。許可がない状態で散骨を行うと、刑法上の死体損壊に該当する(違法になる)可能性があります。そのため、個人で散骨を行う際は法律や自治体のルールを確認し、適切な手続きを行うことが求められます。

散骨周りの法律やルールについて詳しくチェックしておきたい方はこちら↓

海洋散骨にかかる費用

海洋散骨にかかる費用は、散骨を行う方法やサービスの内容によりますが、平均的な費用は50,000~300,000円程度とされています。内訳としては、船のレンタル費、業者への手数料、遺骨の粉骨費用などが含まれます。

海洋散骨にかかる費用相場
  1. 単独での海洋散骨の平均費用
  2. 合同散骨の平均費用
  3. 委託(代行)散骨の平均費用

単独での海洋散骨の平均費用

単独で行う海洋散骨の場合、船のチャーター費用が主な費用となります。その他に、遺骨を海に散布する際の手数料・粉骨の費用などが加わります。これらを合わせた費用は、平均的には200,000〜300,000円程度と言われています。

合同散骨の平均費用

合同散骨では他の故人の遺族と船を共有するため、費用は単独散骨よりも抑えられます。一般的には50,000円〜100,000円程度で海洋散骨を行うことができます。

委託(代行)散骨の平均費用

委託(代行)散骨とは、故人の遺族が直接海洋散骨を行わず、業者に全てを任せる方法です。この場合業者が全ての手続きを代行するため、費用は単独散骨や合同散骨よりも安くなることが多いです。平均的な費用は50,000円程度とされています。

海洋散骨の費用を安く抑える方法についてチェックしておきたい方はこちら↓

海洋散骨のメリット

海洋散骨のメリット
  1. 自然に還ることができる
  2. 故人の希望を叶えることができる
  3. 経済的負担を抑えられる
  4. 子孫に負担をかけずに済む

自然に還ることができる

海洋散骨の最大のメリットは、故人を自然に還すことができる点にあります。遺骨は海に流され自然の一部となります。多くの人々がこの自然への還元という考え方に共感し、海洋散骨を選びます。

故人の希望を叶えることができる

また、故人が生前「海が好きだった」「海で働いていた」など海に特別な思い入れがあった場合、その思いを尊重し、海洋散骨を選択することで故人の最期の希望を叶えることができます。

経済的負担を抑えられる

さらに経済的な観点から見ても、海洋散骨は墓地の購入や墓石の設置・年間の墓地管理費などのコストがかからないため、経済的な負担が軽減されることも大きなメリットです。

子孫に負担をかけずに済む

また、子孫が墓地の管理や法事の準備などに時間や労力を割かずに済むという点も、海洋散骨のメリットと言えます。

海洋散骨のデメリット

海洋散骨のデメリット
  1. 手元に遺骨が残らない
  2. お墓参りや年忌法要などが行えない

手元に遺骨が残らない

海洋散骨のデメリットとして最も多く指摘されるのが、手元に遺骨が残らない点です。海に散骨された遺骨は取り戻すことができないため、故人との思い出を遺骨とともに想うという形が取れなくなります。これは故人を偲ぶ形として、遺骨を持つことを重視する文化がある日本人にとって大きな問題となることもあります。

お墓参りや年忌法要などが行えない

さらに、遺骨が存在しないことから、従来のお墓参りや年忌法要といった形で故人を偲ぶ機会も失われます。これらの行事は故人を思うだけでなく、生きている家族が互いの絆を深める機会でもあります。海洋散骨を選択した場合、これらの機会をどのように設けるか新たな形を模索する必要が出てきます。

遺骨の一部を手元に残すこともできる

一方で、遺骨を全て海に散骨するのではなく、一部を手元に残すという方法もあります。これにより、故人を偲ぶ形として遺骨を持つことを維持しつつ、自然への還元という海洋散骨の意義も果たすことができます。

海洋散骨を行う方法・流れ

散骨までの準備

海洋散骨を行うには、事前の準備が必要です。まずは、適切な海洋散骨を行う業者を見つけることから始めます。その際には、業者の評判やサービス内容をよく調査し適切な業者を選ぶことが大切です。

海洋散骨に対応している業者を探す

海洋散骨に対応している業者は全国に数多く存在します。その中から、故人の遺志や遺族の意向を最も尊重してくれる、信頼できる業者を選びましょう。業者選びには口コミ情報や評判、費用などを見比べることが重要です。

必要な証書類を用意する(葬儀後そのまま散骨するケース)

葬儀後すぐに散骨を行う場合、故人の死亡診断書や火葬許可証などの必要書類を用意する必要があります。これらの書類は、海洋散骨の手続きに必要なもので、必ず業者に提出する必要があります。

散骨の流れ

海洋散骨の流れは大まかに以下のようになります。

散骨の流れ
  1. 業者への申し込み
  2. 遺骨の引き渡し
  3. 粉骨
  4. 出航
  5. 散骨

①業者への申し込み

まず、海洋散骨の手続きを始めるには業者への申し込みが必要です。申し込みの際には、遺骨の引き渡しや散骨の日程などを決定します。業者とのコミュニケーションは円滑に進めるために重要であり、しっかりと自身の希望を伝えましょう。

②遺骨の引き渡し

次に、遺骨の引き渡しを行います。遺骨は専用の容器や袋に入れられ、その後の粉骨や散骨のために業者に渡されます。

③粉骨

海洋散骨では遺骨をさらに粉骨することが一般的です。粉骨とは、遺骨をより細かくすることで自然に還りやすくするための工程です。この粉骨の工程は専門の業者が行います。

④出航

粉骨が終わったらいよいよ出航の時間です。遺族は船に乗り込み指定の散骨地点へ向かいます。海洋散骨は特定の地域で行うことが法律で定められていますので、その地点へ向かいます。

⑤散骨

散骨地点に到着したら、遺骨を海へ散布します。このとき業者が適切な方法を指導してくれるので、その指示に従って行います。この瞬間が故人が自然に還る瞬間であり、遺族にとっては非常に重要な時間となります。

海洋散骨のルール・マナー

海洋散骨のルール・マナー
  1. 粉骨してから散骨する
  2. 海水浴場や観光地、漁業区域に配慮する
  3. 喪服を着用しない
  4. 自然に配慮する

粉骨してから散骨する

海洋散骨を行う際には、一定のルール・マナーが存在します。まず、遺骨を海に散布する前には粉骨を行うことが一般的です。これは遺骨を自然に還すためにより細かい粉状にすることで、海洋生態系への影響を最小限に抑える目的があります。

海水浴場や観光地、漁業区域に配慮する

また、海洋散骨は海水浴場や観光地・漁業区域など、他人に迷惑をかける可能性のある場所で行わないようにするのがマナーです。これらの場所で散骨を行うと、海洋生態系だけでなく、人々の生活にも影響を及ぼす可能性があります。

喪服を着用しない

海洋散骨に参加する際には喪服を着用しないのが一般的です。これは船上での転倒防止や、海洋散骨の際の水しぶきなど安全上の理由からです。

自然に配慮する

海洋散骨は故人を自然に還すという意義があるため、自然に配慮した行動を心掛けることが重要です。散骨後のごみの放置はもちろん、周囲の環境への影響を考慮した行動を心掛けるべきです。

海洋散骨のルール・マナーについて詳しくチェックしておきたい方はこちら↓

海洋散骨を行う際の気を付けるべきこと

海洋散骨を行う際の気を付けるべきこと
  1. 遺族としっかり話し合う
  2. 親族に十分な説明を行う

遺族としっかりと話し合う

海洋散骨を行う際には、遺族全員が納得の上で進めることが大切です。そのため散骨を行う前には遺族全員でしっかりと話し合い、全員が納得できる決定を行うべきです。

親族に十分な説明を行う

また、親族や親しい友人など、故人の関係者に対しても十分な説明を行うことが必要です。海洋散骨は一般的な墓地に埋葬する方法とは異なるため、理解してもらうための説明が必要になる場合もあります。

海洋散骨に関するよくあるQ&A

海洋散骨に関するよくあるQ&A
  1. 海洋散骨でトラブルになることはある?
  2. どんな宗教でも受け入れられる?
  3. 散骨後、故人を偲ぶ場所はどうする?
  4. 自分で海に散骨するのはいいの?許可はいる?
  5. 海洋散骨はよくないって聞くけどどうなの?
  6. 海洋散骨でトラブルになることはある?

海洋散骨でトラブルになることはある?

海洋散骨には法律上の問題はないですが、遺族間での意見の不一致や、散骨を行う場所の選択などでトラブルが起きる可能性はあります。そのため、しっかりと話し合いを行い、全員が納得した上で進めることが重要です。

海洋散骨でよくあるトラブルとその対処法についてまとめた記事はこちら↓

どんな宗教でも受け入れられる?

海洋散骨は、特定の宗教に依存するものではありません。しかし、故人や遺族が信仰する宗教によっては散骨について特別な規定や考え方があることもあります。宗教の教えに基づく葬儀や散骨の方法については、故人や遺族の信仰する宗教の教義を確認することをおすすめします。

散骨後、故人を偲ぶ場所はどうする?

海洋散骨を行った場合、故人を偲ぶ場所としての墓地は存在しません。しかし散骨を行った海や、遺骨の一部を保存した形見の品、散骨業者が提供する記念碑やオンラインの追悼サイトなど、故人を偲ぶ新たな形が考えられています。

自分で海に散骨するのはいいの?許可はいる?

自分で海に散骨することは基本的に法的には認められていますが、ルールを守ることが必要です。例えば、公の海岸や海水浴場での散骨は禁止されていることが多いです。また、漁業権がある海域での散骨は漁業者からの苦情を招く可能性があります。さらに、遺骨を海に散布する前には粉骨が必要とされています。そのため、自分で散骨を行う場合でも遺骨を粉骨するための専門的な知識と機材・散骨場所の選定についての知識などが必要です。無許可で行うと法的なトラブルに巻き込まれる可能性もあるため、専門業者に依頼することが一般的で安全です。

自分で散骨する方法や注意点についてチェックしておきたい方はこちら↓

海洋散骨はよくないって聞くけどどうなの?

 海洋散骨については、その良し悪しは個々の価値観や信仰に大きく依存します。例えば、海洋散骨を選択するメリットとして自然に還ることができ、墓地の維持管理にかかる負担を軽減できるという点があります。一方で、遺骨が手元に残らないため、墓参りや法要を行いたいという人にとってはデメリットになる可能性があります。また、日本の伝統的な風習や宗教観に照らせば海洋散骨はあまり受け入れられていないかもしれません。だからと言って海洋散骨が「よくない」と一概に判断することはできません。

「散骨はよくない」と言われてしまった際の対処法や、周りに気づかれず散骨する方法についてチェックしておきたい方はこちら↓

海洋散骨でトラブルになることはある?

はい、海洋散骨においてはトラブルになる可能性があります。特に海洋散骨を自分で行う場合、法的な問題が生じることがあります。たとえば、遺骨を散骨する場所については規定があります。公の海岸や海水浴場では散骨が禁止されていることが多いです。また、漁業権が認められている海域での散骨は漁業者からの苦情につながる可能性があります。これらを無視して散骨を行うと罰則の対象となることもあります。そのため必ずルールを守り、適切な場所で散骨を行うことが重要です。

海洋散骨でよくあるトラブルとその対処法についてまとめた記事はこちら↓

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次